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役員給与の損金算入要件の緩和

役員賞与の損金(費用)算入について

これまで損金(費用)算入が認められていなかった役員の臨時給与(役員賞与)について、事前に支給額・支給時期を定めていれば、原則として損金(費用)算入が認められるようになります(定時・定額要件の緩和)。

これは会社法で役員報酬・賞与が職務執行の対価として一本化されたのに伴い、法人税法も役員給与に一本化されたためです。役員給与を損金算入できる要件は下記の通りです。

(1)定額同額要件
役員給与の支給時期が1ヵ月以下の一定時期ごとで、支給額が同額であること。
  (2)確定額届出要件
所定の時期に確定額を支給する定めがある役員給与で、その内容を事前に税務署に届出ていること。

役員賞与の損金(費用)算入

業績(利益)連動型役員報酬の損金(費用)算入について

業績(利益)を基礎として算定される役員報酬のうち、非同族会社が業務を執行する役員に対して支給される給与も、要件を満たしていれば原則として損金(費用)算入が認められます。

損金算入の主な要件
 (1)その事業年度で損金経理を行っていること。
 (2)算定方法について適正な手続きがとられており、有価証券報告書等で開示されていること。

オーナー会社の役員給与の規制

オーナー社長に支払われる役員給与のうち、給与所得控除相当分が法人において損金(費用)算入できなくなります。これは会社法で会社設立要件が緩和されたことに伴い、個人と法人の税負担格差を利用した節税会社の増加を防止するための規制です。 対象となる会社は、オーナーおよび同族関係者が、発行済株式総数の90%以上を保有し、なおかつ常勤役員の過半数以上を占める場合です。

オーナーの給与

ただし、次のような場合は、対象会社から除外され、従来通り損金算入が認められます。
(1)その同族会社の法人所得とオーナー社長の給与の合計額が、直前3事業年度の平均額で800万円以下の場合。
(2)その平均額が800万円超3,000万円以下でその平均額に占めるオーナー社長の給与の割合が50%以下の場合。

交際課税の範囲の緩和

会社が取引先や得意先との接待などによって支出される交際費等から1人当たり5,000円以下の飲食費が除外され、損金算入が認められます。ただし、対象となるのは、取引先や得意先など社外の人が出席した会合などの飲食費で、社内における役職員間での会合の飲食費は対象となりません。また、消費税の扱いは個々の法人が採用する経理処理の方法によって処理します。

1人当たり5,000円以下の飲食費を損金算入する取り扱いは、飲食店1軒ごとに適用されるため、1次会から2次会へと流れた場合でも、各店舗で1人当たりの飲食費が5,000円以下であれば、全額を損金算入することができます。

同族会社の留保金課税の要件緩和

同族会社の場合、経営者と株主が同一になる場合が多く、会社に利益がでた場合でも、個人所得税等の関係によっては、配当せずに会社に留保するときがあります。この留保金が一定の金額を超えると通常の法人税とは別に特別の法人税が課せられます。これが留保金課税です。今回の税制改正でこの留保金課税の要件が緩和されました。

主な改正点は、対象となる同族会社が、従来の同族関係者3グループによる判定から、1グループで株式等50%超を保有する会社に緩和されました。また、課税対象となる留保金の控除額も引き上げられたため、留保金課税の受ける企業も減少し、課税される金額も少なくなります。例えば、中小企業平均(4.5%)以上の配当(5.4%)をだせば課税されなくなります。

少額減価償却資産の即時償却の上限規制

これまで小額減価償却資産の即時償却の特例において、資本金1億円以下の中小企業者が、30万円未満の減価償却資産を取得した場合、取得時に全額損金算入することが認められていましたが、この特例の見直しが行われ、適用対象となる損金算入額の上限が年間合計300万円までとされ、それを超える場合は、超えた分については損金算入できなくなります。